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さて、天井をコンクリート剥き出しにしたことで、天井を走る配線の交通整理をしなくてはいけません。

そこで登場するのが鉄パイプとボックスです。
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ボックスはまず穴のない状態で現場に持ち込まれて配線をひとつひとつ確認しながらドリルで穴をあけていきます。
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穴をあけたら次は天井に設置されます。
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そして、ボックスを起点として鉄パイプが繋がれていきます。このように、ボックスは配線のスクランブル交差点として機能します。
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このようなものは、まず設計図ありきで全てそれにしたがって実装されるものだと想像していました。ですが、実際の現場は複雑さに満ちていて臨機応変に対応する必要があり、その場その場でベターなものをツギハギしながら作成していく手段がとられていくわけです。

これはエンジニアリングに対する『ブリコラージュ』という方法に近いものだと感じました。

『ブリコラージュ』とは、レヴィ=ストロースが『野生の思考』で記述した、限られたリソースのなかで暮らす野生の人々がありあわせの道具と材料で生活に必要なものをつくってやりくりしていくことです。

あらかじめ設計図があって最適解が定められいることから学ぶものはほとんどなくて、限られたリソースのなかで試行錯誤しながら解決していくプロセスから学ぶことが重要だと思う今日このごろです。